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Drupa2024レポート:まとめ

2024/06/20

ついに第5章となりましたDrupa2024レポート、いよいよ最終章です。

今回のDrupaツアーを通して感じたことをまとめたいと思います。

私はシステム会社の人間としてこのツアーに参加し、印刷業界のイノベーションに貢献できるヒントを模索していました。現地の印刷会社で聞いたリアルな言葉や、同行させていただいた印刷会社の方々の反応などから感じた印刷業界の課題について、私は以下の3つになると考えています。

印刷業界の課題

100社の中で生き残る3社になるためには

オンライン

ネット通販、リピート注文、受発注、見積、配送管理、アフターケアなどの様々なワークフローをWEBでオンライン化し、顧客満足度を高め関係性を維持しなければ顧客は離れていきます。生き残っている3社はすべてオンライン対応を取り入れています。

スマートファクトリー化

印刷会社として生き残るには、生産効率を極限まで高めた生産工場にする必要があります。デジタル機への転換やロボット化、コンベア、無人配送などのファクトリーオートメーション(FA)の推進が不可欠です。また、環境問題への対応や労働環境の改善など、多様な設備投資も求められています。

人手不足

オンライン・スマートファクトリーにより生産効率が上がり極限まで人が減ったとき、そこで働く人が幸せを感じられるような環境ややりがい、待遇がないと人は離れていってしまいます。

以上、これら3つの課題を解消することで、価格競争を含む他社との競争で優位に立つことができると考えています。

97社の生きる道

一方で、これらの課題はあくまで「従来の印刷会社として生き残るため」の課題であり、特定商材に絞ったり、制作や課題解決業にシフトするなど、別の生き方に活路を見出すことも重要です。

日本でも、凸版印刷をはじめ印刷会社が社名から「印刷」という文字を外し、事業の多角化や新しい分野への進出を図る企業も増えてきています。

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さいごに

今回の旅では、私自身が印刷会社の一員だと錯覚するくらい印刷漬けの毎日を過ごしました。その中で、印刷業界の課題や目指すべき姿が鮮明に見えてきたように思います。

そして印刷業界のみならず、どの業界にも言えることですが、変革し続ける必要があります。

我々はシステム開発やクラウド技術を通じてその変革を実現させる力があると信じています。今回の旅で得た知見を活用し、提案力をよりブラッシュアップさせ、印刷業界ひいては日本の企業全体の変革・進化・発展に貢献し続けたいと思います。