クラウドソリューション事業部の上野です。
弊社はAWS アドバンストティア サービスパートナーとして、AWSに関連する案件が中心となっています。そのため会社でもAWS認定の取得を推奨しています。
推奨はしているものの、社内全体としてのAWS認定数は伸び悩んでいるという状況でした。そんな弊社がどのような取り組みによって1年間でAWS認定数を倍増できたのかをお話しいたします。
シーズにおけるAWS認定取得のためのサポート制度
以前から弊社にはAWS認定を取得するためのサポート制度がありました。
- AWS認定の受験料を支給(合格 / 不合格は関係なし)
- AWS認定保持者には毎月の資格手当を支給
- AWS認定に関する教材費を支給
- 社長自らAWS認定取得をフォローするための”ドラゴン西垣”制度
AWS認定にかかる費用は全て会社持ちです。また取得に向けて受験方法や勉強のための情報などは社長自らフォローするSlackチャンネルが用意されています。
それにも関わらず認定数が伸び悩んでいるというのが弊社の課題でした。
1年間のAWS認定数の推移
次のグラフが2022年の弊社のAWS認定数の推移となります。
2022年1月時点でのAWS認定数は 22 でしたが、2022年12月時点では 46 まで伸びています。
グラフを見ると2022年10月以降に急激に増加しています。このタイミングでいくつか施策を実施しており、その効果が出ていると考えられます。それではどういった施策を行ったか説明したいと思います。
AWS認定取得は会社が推進していることをアピール
課題の1つとして業務で普段からAWSに関わっているメンバーはAWS認定を取得する傾向にありましたが、直接触れることのないメンバーにはあまり響いていない状況でした。
そこで会社として取得を推進しているということを全社に向けてアピールするために取った施策はこちらです。
社長自ら AWS Certified Solutions Architect – Professional を取得することで会社としてAWS認定の取得を推進していることをアピールしていただきました。また、一部では『社長が取得したのだから従業員のみんなも取得できるよね』という無言の圧力にもなったとか。。。
AWS認定チャレンジの実施
もちろんアピールだけではなく、AWS認定を取得することによる “メリット” も用意しました。
AWS認定チャレンジという2022年(1月〜11月末)までに新たにAWS認定を取得したメンバーを表彰し、対象者には抽選で景品が当たる企画を実施いたしました。
2022年12月に表彰式を実施し、対象期間内にAWS認定を新たに取得した人には抽選で景品が授与されました。
↓↓↓用意された景品たち↓↓↓
AWS認定合格者体験談共有LTの実施
これからAWS認定を受ける人に向けて、AWS認定がどういうものであるのか知ってもらうための体験談を共有するLT会を実施しました。
- はじめてのAWS試験虎の巻
- このサービスで私は躓いた!事前に知りたい他人の躓き体験談 AWS認定編
- AWS認定取得に対してどういうモチベーションや考えを持ってるか、また合格に向けてどういうアプローチをしているかについて
- アプリ開発者に送るAWS攻略法-20日で完全攻略!
- なぜシーズはAWSを選んだのか。
AWS認定の申込方法の説明から、認定を取得するまでどのような勉強をしたのか、どのようにモチベーションを保ったのか等、実際にAWS認定を取得しているメンバーから色々なお話がありました。
また、社長からはなぜシーズが事業の主軸にAWSを選んだのか説明があり、メンバーに対してAWSを利用する理由の共通認識ができる機会になったのではないでしょうか。
本当の意味でAWS認定数増加に効果的だったこと
施策としては、
1.社長自らAWS認定を取得してアピール
2.AWS認定を取得者を表彰&景品授与
3.AWS認定合格者体験共有LT会
の3つだけです。ただ、この3つの施策だけでAWS認定数が倍増するようなことにはならないと思います。この施策はきっかけに過ぎません。
それでは本当の意味で効果的だったことは何でしょうか?
思うに上記の施策を通して積極的にメンバーへ声がけなどを実施した結果、社内の意識が変わったということでした。
今まではAWSに興味があるメンバーが主体的に認定を受けるという風潮でしたが、社内に『AWS認定を取得してみようか』という雰囲気が徐々に出来上がっていきました。1人が認定を取得すると、同じ部署のメンバーが『あの人が取得したなら、自分も取得しようか』というように連鎖的にAWS認定を取得しようという意識が広がっていきました。
その結果、1年間でAWS認定数が倍増することにつながったのだと思います。
下記のグラフは2021年と2022年のCertification LevelごとのAWS認定数の変化を表したものです。
グラフを見ると各Certification Levelの認定数が満遍なく全体的に増加しています。今までAWS認定を持っていなかった人が入門となる AWS Certified Cloud Practitioner を取得したということだけでなく、元々AWS認定を持っていた人がより上位の資格をチャレンジして取得した事がわかります。
このように社内全体でAWS認定を取得しようという意識が高まったものと考えられます。
さいごに
AWS認定数を増やすために一番効果的なことは、
『メンバー一人ひとりのAWS認定に対する意識を変化させる』
ということでした。受験料の支給や認定チャレンジといった施策はあくまでそのためのツールに過ぎず、それらを利用してメンバーの意識に働きかけていくことが重要だと実感しました。
AWS認定に関わらず、社内で資格の取得の推進の参考になればと思います。